2016.08.17
100人に1人は発症する可能性も!?『パニック障害』ってなに?
あなたは『パニック障害』と聞くとどんなことをイメージしますか?「心配性だから」「考えすぎ」など、本人の気の持ちようが原因だと思うでしょうか。実は、パニック障害のときの脳は普段の脳の働きと異なることが最近の研究で明らかになっています。そして、医学的な治療も必要とされるのです。
名前は知っているけど、詳しいことはよく分からない。そんなパニック障害について理解を深めましょう。
パニック障害の症状
パニック障害の症状にはさまざまなものがありますが、主に以下のものが挙げられます。
- 突然の激しい動悸や息切れ
- 発汗や震え・息苦しい感じに襲われる
- 胸部に不快感を覚えたり、めまいがする
このような症状が突然体を襲い、このまま死んでしまうのではないかといったような強い不安を感じます。ところが、通常10分ほどで(長くて1時間も経てば)症状が治まるので、慌てて病院へ駆け込んでも診察を受ける頃には何事もなくなっており、血液検査や心電図検査などを受けても『異常なし』という診断を受けるのが特徴です。
この発作を繰り返すことを『パニック障害』と呼びます。そして、100人に1人~3人くらいの割合で発症するというほど、実は身近な病気なのです。また、統計的にみて女性・若年層の人がかかる割合が多く、例えば育児ストレスが原因で発症するなど、子育て中のママにとっては決して他人事ではない病気なのです。
この原因ははっきりとは分かっていませんが、恐怖や不安に関する神経伝達物質の『ノルアドレナリン』と、興奮を抑える神経伝達物質の『セロトニン』のバランスが崩れてしまうことが要因になっていると考えられています。そして、治療法として、セロトニンを増加させると症状の改善がみられるということです。
パニック障害になった有名人
私たちがよく知っている有名人の中にも、パニック障害を経験した人が多くいます 。
YUIさん
2015年にパニック障害の治療薬とアルコールを同時摂取したことが原因で救急搬送されています。ニュースにも取り上げられたので記憶に新しいという人も多いですよね。音楽活動や人間関係のストレスが原因ではないかと報じられました。しかし、その後双子の男の子を無事に出産し、現在は育児と並行しながら治療を行っています。
大場久美子さん
40歳の頃、母親の死をきっかけに発症しました。突然の動悸や倦怠感が体を襲い、人ごみを歩いたり電車や飛行機などの公共機関を利用することも困難になったそうです。
心療内科で治療を行い一度は順調に回復していましたが、病院を変えたところ薬の副作用で悪化。以後薬に頼る治療をやめて、食事や睡眠をきちんと取り規則正しい生活をしながら、自分が楽しいと思えることに挑戦するなど気持ちに余裕を持つことで徐々に克服していきました。
堂本剛さん
関西出身の堂本さんは、仕事の為に上京した15歳の頃にパニック障害を発症しました。繊細な性格の持ち主としても知られていますが、芸能人としての『堂本剛』というイメージと実際の自分とのギャップに悩み、更にはホームシックも重なってしまい心身に大きな負担がかかってしまったことも要因のよう。『音楽』に出会い自らを表現することで、パニック障害を克服していったそうです。
IKKOさん
美容科として成功を収めているIKKOさんも、パニック障害経験者の一人です。30代後半に個人事務所を立ち上げた頃に発症。責任というプレッシャーが重くのしかかり、過呼吸を引き金に発作を繰り返すようになりました。仕事にのめり込むだけの生活から、適度にウォーキングをしたりリフレッシュして過ごすことで克服したそうです。
マイケル・ジャクソンさん
世界的大スターのマイケル・ジャクソンさんもパニック障害を患っていました。2009年に亡くなったときには多様の睡眠剤や精神安定剤を常用しており、慢性的なパニック障害だったといわれています。
「もしかしたら自分もパニック障害では?」と気になったら、早めに専門機関を受診してみましょう。そのまま放っておくとうつ症状を発症してしまうこともあります。気になる方は、こちらにチェックシートがあるので、事前に自分の症状をチェックしておくといいかもしれません。
この病気は、周りの人の理解もとても大切です。気持ちや性格の問題と片付けてしまうのではなく、適切なサポートをしてあげられるようにしたいですね。
参照/
「パニック障害ってどんな病気?」
こころの陽だまり「パニック障害ってどんな病気?」
パニック障害克服ABC-自分で出来る治療と改善・対処法「パニック障害を経験した芸能人や有名人とその理由とは」
カラダノート「パニック障害にかかった有名人の克服法を知ろう」
不安の話「パニック障害を患った日本/海外の有名人12人とそのエピソード」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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