2017.07.27
15歳でコーヒー店のマスターに!発達障害の子どもの才能を活かす3つの方法
今年、ある新聞で、発達障害を抱えながらも15歳という若さで自家焙煎したコーヒー豆のお店を開業した少年の話題が取り上げられました。
自身の障害と向き合いながら、すぐれた嗅覚と味覚を活かした彼のように、発達障害の陰に隠された才能を引き出すにはいったいどうすれば良いのでしょうか?
類まれなる嗅覚と味覚を生かして…15歳の少年がコーヒー店を開業!
若干15歳でコーヒー店を開業したのは、群馬県に住む岩野響さん。
岩野さんは、さまざまな発達障害の特性から学校生活で部活動と勉強を並行してやっていくことが難しくなり、中学1年生の秋から不登校になったそうです。
ただ岩野さんは、幼い頃から同じ調味料でもメーカーの違いが分かるなど、類まれなる嗅覚と味覚を持っていました。また、ひとつのことには熱中する性質で、たまたまコーヒーに興味を持ち、そこから岩野さんのコーヒーの研究が始まったといいます。
やがて両親の協力のもと、自宅近くの空き小屋に自家焙煎のコーヒー豆を販売するお店をオープン。岩野さんの優れた嗅覚と味覚を生かし、種類や鮮度にこだわったコーヒー豆を販売しているそうです。
発達障害の子に見られるすごい才能とは?
岩野さんのように、発達障害の子には何かの能力は低いけれど、何かの能力はずば抜けて高いといった特徴がみられることがあります。
その特徴のひとつに集中力が高く、好きなものをとことん突き詰められるというものがあり、たとえば研究職など、ひとつのことを極めていく仕事には非常に向いているのだとか。
さらに、学習能力・記憶力が高い傾向もあり、自分が興味を持った分野のことには周囲も驚くくらいの能力を発揮するといったことがあるようです。
才能を伸ばす3つの方法
発達障害の子は、得意・不得意の開きが大きいことばかり注目されがちですが、実はその陰にすごい才能が隠れていることがあります。その才能を見つけ、伸ばしてあげるために、次の3つのような方法を取り入れてみましょう。
まずはいろんなことにチャレンジさせる
発達障害があってもなくても、子供の才能を伸ばすのに共通して大事なのは“子供がどんな才能を持っているか、親や周りの人が知る”ということ。さまざまな新しいことにチャレンジさせることで本人の興味の度合いや得意・不得意も明確になってきます。
失敗を恐れず、いろんなことを経験させて子供の強みをよく観察しましょう。
好き、得意を伸ばすことに集中する
子供の好きなことや得意なことがわかったら、それを伸ばすことに集中できる環境を準備してあげましょう。一般的な教育だけでなく、子供の興味に合わせて個別に教育していくことが重要です。得意分野での成功体験を重ねると自信にもつながります。
苦手を補うサポートをする
大きな苦手がある部分はそれにばかり注目せず、本人ができる方法や得意を生かす形で取り組ませることを心がけましょう。耳から聴くことが苦手であれば、文章にして読めば理解が早いということもあるかもしれません。苦手をあらゆる方法を変えて補うようにサポートしてあげることが大切です。
発達障害の子供の才能を引き出すには、親や周囲の大人がまずは深い理解を示してあげること。そして、できないことではなく、できることに目を向けてあげることがとっても大事なのですね!
また、子供がどんなことが得意で、どんなことに苦手意識を感じているか? 日頃からしっかり耳を傾けてあげることが子供の才能を引き出す初めの一歩となるでしょう。
PHOTO/toranosuke/Shutterstock
参照/
上毛新聞ニュース「優れた味覚生かしコーヒー豆焙煎 発達障害の15歳が開店」
Business Journal 「アスペルガー症候群の真実…東大など高学歴の人に多い説は本当か?専門家が解説」
LITALICO(りたりこ)発達ナビ「ギフテッドとは?特徴と判定法、能力を発掘して育む6つの教育法を紹介」
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記事提供:ならいごとキッズ マガジン