2017.02.21
子どもが自慰行為してる!?やめさせるべき?見守るべき?
先日、児童館に行ったときのこと。4歳の娘さんの自慰行為に悩んでいるママに会いました。「そんなことってあるんだ…。」と、同じ年頃の娘を持つわたしはちょっと衝撃を受けましたが、帰宅後に調べてみると珍しいことではないようなのです。
今回は、人にはちょっと相談しにくい、でも知っておきたい子どもの自慰行為についてご紹介します。
子どもの自慰行為ってどういうもの?
幼児期の自慰行為は、早い子では生後数ヶ月から見られ、多くの場合5歳ごろまでには自然に消失していくようです。
具体的な幼児の自慰行為例としては、次のような内容が挙げられています。
- 枕やソファーに顔をうずめて、力を入れて腰を上下に動かす
- 性器をいじりながら、顔を火照らせている
- 布団に入って手やぬいぐるみやを股の下に挟んで動かす
- 足を交差させて大腿に力を入れたり、体全体を固くするように動く
中には全身性の痙攣に似た動きをする子もいるようで、親が痙攣と間違うこともあるそうですが、本当の痙攣とは異なり、意識をなくすことはなく呼びかけると反応するそうです。
自慰行為の原因は?性的な意味はあるの?
原因の1つとして、外陰部のかゆみや炎症が我慢できず、手で掻いたり摘んだりしたことが自慰行為のきっかけになることがあるようです。
手で性器を包みこむことで、男子も女子も快感以前に安心感を感じる子が多いといわれており、外陰部の炎症の際に偶然それを知った子どもが、無意識のうちに緊張をほぐしたいときや安心感を得たいときに行ってしまうようです。
また、もうひとつの原因として、生活の中で溜まってしまう精神的なストレスを発散させるために自慰行為を行っているという説もあります。
これは、『代償行為』と呼ばれているそうで、身近なものを刺激することで精神的な動揺を和らげ、安心感を得ようとしています。こちらも性的欲求を満たすという目的はありません。
自慰行為の多くは自然に改善されていく。それでも気になる場合の対処法は?
Photo/Evgeny Atamanenko/shutterstock
乳幼児の自慰行為には性的な意味はなく、3歳から5歳ごろの間に自然に消失するもののようなので、無理に止めさせる必要はないようです。しかし、自慰行為により体が傷つく、傷から細菌感染してしまうという恐れもあります。
特に乳幼児は皮膚も柔らかく、体の抵抗力も低いので、傷つきやすかったり、弱い細菌感染でも重篤な病気を引き起こす可能性があります。子どもがそういった心配のある自慰行為をしている場合には、直ちに改善を促すことが大切です。
行為自体を無理やり止めたり、強く叱ったりすることで性に対する罪悪感や強いタブー感を与えないように注意しましょう。
それでもやはり子どもの自慰行為が目に入ると気になってしまう場合には、行為とは違うものに興味を移させるのが効果的と考えられています。
好きなオモチャで一緒に遊ぼうと誘ったり、お買い物に行こうと声をかけたり、子どもが自然と違う行動に移るきっかけを提案してあげるのが良さそうですよ。
また、下の子が生まれて、上の子をあまり構ってあげられなくなってから自慰行為が始まったのであれば、上の子を思いっきり甘えさせてあげたり、褒めてあげたりすることで早めの改善が望める場合はあるかもしれません。
乳幼児期の自慰行為は、親と子どもの関連性が大きく影響すると考えられているので、子どもの性格や気持ちに合わせた対応を取ることが重要になります。
ある日突然、子どもの自慰行為に気づいた場合、親としてショックを受けたり、異常なのではないかと悩むママパパもいるかもしれませんが、安心してください。健全にすくすくと育っている子どもに見られるひとつの成長過程です。
気付けばしなくなっていることが多いようですので、温かく見守ってあげましょう!
Photo/John Wollwerth/shutterstock
参照/
Doctors Me「自慰」
育児のまぐまぐ!「小児科医ユンタ先生のすこやかカルテ」
育児のまぐまぐ!「あなたにもできる「性と生」のおはなし」
YUUKI
1988年生まれ、一姫二太郎のママ。大学卒業後、テレビ局勤務を経てフリーランスに。ライターのお仕事のほか、webプラン二ングや商品プロデュースを行っている。健康オタクでもあり...
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