2015.11.02
くしゃみ鼻水…それって『ダニアレルギー』かも!秋こそ対策を!
ダニというと、夏のイメージが強いですが、実は一番ダニアレルギーが出やすいのは秋!
梅雨~夏に繁殖したダニの死骸やフンが、ハウスダストとなって舞い、アレルギーを引き起こすのだとか。
「天日干しした布団の両面に掃除機をかける」が一番の対策なんですって!
夏だけじゃない?!秋にダニ被害が増えワケ
秋になると目がかゆくて鼻もムズムズ…子どもにそんな症状は出ていませんか。その原因、もしかするとダニかもしれません。
秋はブタクサやヨモギなどの雑草による花粉症が多い季節として知られていますが、秋はダニアレルギーの発生率が急上昇する季節でもあります。原因はダニの死骸やフンです。
ダニは湿気が大好き。高温多湿の梅雨や夏にどんどん繁殖します。ダニの寿命は3~4か月。そう、秋はダニの寿命が尽きる季節です。
死骸となった大量のダニやフンは、乾燥していくと軽くなり、ハウスダストとして舞い散りやすくなります。それらがアレルギーの原因となるんです!
刺さないダニがほとんど。吸引がアレルギーのもとに
ダニ被害=刺されるとかゆい!と思い込んでいる人も多いかもしれませんが、実は、ほとんどのダニは刺さないんです。人を刺すダニは、ツメダニ、イエダニ、マダニなどがいますが、ダニ全体のわずか数パーセント。
ダニ被害の多くは口や鼻からの吸引によるアレルギー症状なんです!
アレルギーを引き起こすダニの7~9割は、ヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニなどのチリダニ類。死骸はハウスダストとして空気中を舞います。
布団がダニの楽園になってない?布団やぬいぐるみはダニの巣窟
家の中を見渡してみてください。布製品を多く使っているおうちは要注意です。
布ソファ、絨毯、マット、枕、ぬいぐるみ、敷きっぱなしの布団…どれもダニが大好きな場所。
子どものお昼寝のために「布団は敷きっぱなし」というママも少なくないはず。
でも人が長時間使用する布団は“ダニの楽園”! 布団にはダニの大好物であるホコリやフケがたくさんあるからです。
子どもの環境には特に配慮が必要。吸い込んでしまうと、ぜん息や鼻炎を引き起こしたり、アトピー性皮膚炎を悪化させたりします。
小児ぜん息は年々増加傾向にあるのだとか。2歳までは特に気を付けた方がいいそうです。
冬布団を出す時は要注意!押入れの中もダニがっぱい
押入れは湿気がたまりやすく、実はダニの巣窟。冬布団を出す時は、お天気と相談して「天日干し&掃除機」の対策をしてから使うようにしましょう。
布団のダニ対策として一番おすすめなのが“丸洗い”。ダニのアレルゲンは水に溶けるからです。シーズンごとにクリーニングに出すのが理想的。
とはいえ、季節ごとの家族全員分の布団のクリーニングはなかなか難しいところ。
日常的な対策として最も効果的なのが“天日干し&掃除機”。でも、天日干しだけではダニは死なないので注意して。
天日干しは「布団を乾燥させて、ダニが繁殖しづらい環境を作るため」の作業。
肝心なのはそのあとの両面掃除機! ダニは掃除機で吸引することで激減します。布団専用クリーナーだとより効果的ですね。
ダニは高温と乾燥を嫌うので、布団乾燥機もある程度死滅の効果はあるよう。でも、天日干し同様、そのあと念入りに掃除機をかけないと、アレルギー対策にはなりません。
布団たたきはもってのほか!正しい知識を身に着けて
布団1枚に、ダニは数十万匹いるとされています。とはいえ、布団の手入れって本当に大変な作業ですよね。
でも、かわいいわが子のため。正しいお掃除方法を知っておくことが大事です。ただ「天日干しすればいい」というのは間違い。布団叩きはもってのほか! 掃除機か丸洗いで一掃しましょう。
近年の住宅は夏は涼しく冬は温かいという高気密、高断熱に変化しています。皮肉なことに、人間の暮らしが快適になるほど、ダニにとって好条件になっていくのだとか。
筆者の息子もアレルギー体質。時々、布団の近くで目や鼻をかゆそうにしています。そろそろ布団専用クリーナーを買うべきかな…。
参照/
Panasonic 「ダニ対策講座」
リウマチ・アレルギー情報センター ガイドライン「小児気管支喘息」
一般財団法人 日本ふとん協会「寝具と健康」
大楽眞衣子
横浜市出身。大学卒業後、大手新聞社の記者として勤務。数年間の記者経験を経てフリーライターに。実家から遠く離れた静岡県で、3歳5歳7歳の男の子3人を子育て中。長男出産か...
詳しくはこちら