栄養満点？体によくない？牛乳って結局のところ、子どもに必要なの？

「牛乳は体によくない？」不必要だといわれる理由は？

ところが最近になって「牛乳は体によくない・人間には必要ない」という意見も出てきました。「ごはんと牛乳は合わない」「牛乳による健康被害もある」などの理由から、学校給食の牛乳廃止を決定した自治体も話題になりました。（新潟県三条市）

牛乳による健康被害とは

牛乳貧血

特に成長が著しい幼児期には鉄分が必要ですが、牛乳には鉄分が少なく、逆にカルシウムなどを摂りすぎると鉄分の吸収を阻害してしまいます。

乳糖不耐症

牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素“ラクターゼ”を、日本人の約80％は持っていないといわれます。そのため牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなったりします。

アレルギーを引き起こす

牛乳のタンパク質は分子が大きいため、赤ちゃんの頃は吸収できずに異物と判断してアレルギーを引き起こす原因ともいわれます。牛乳は1歳を過ぎてからと推奨されるのはこれが理由です。

がんのリスクが高まる

牛乳の摂り過ぎでがんのリスクが高まるともいわれる一方、がんのリスクを減らすとの報告もあります。

専門家の間でも賛否両論になるのは？

世界的権威といわれる著名な医師が「牛乳は有害だ」と訴える反面、かかりつけの小児科医のように「牛乳は飲ませてください」という医師もいます。WHOや厚生労働省では牛乳・乳製品の摂取が推奨されていますし、米農務省でも“9歳以上の男女は、牛乳を1日3杯飲むこと”と推奨しています。

ひとくちに“牛乳”とはいっても、飼育方法や飼料、殺菌処理の方法、含有物質（抗生物質やホルモンなど）などの違いがあるため、専門家の間でも賛否両論で“一概に言えない”というのが現状のようです。

結局のところ、子どもに牛乳が必要かどうかは親の判断によるのかもしれません。飲ませるにしても、チョイスする牛乳や適量を守ることが大事だと思いました。

ただ、牛乳や乳製品を完全に排除するのは大変でしょうし、給食でも牛乳が提供される現状を考えると、“なんとなく”で拒否するより受け入れるほうが食事も楽しくなりそうです。

牛乳が必要かどうかも含め、子どもがバランスよく栄養を摂れるように食生活を見つめていくことこそ、私たち親ができることかもしれませんね。

参照／ 厚生労働省e-ヘルスネット「牛乳・乳製品」
日系トレンディネット「牛乳は身体に良いのか悪いのか？」
Wikipedia「牛乳」
学校給食法施行規則
ITmediaヘルスケア「学校給食の「牛乳廃止」栄養学的な問題は？」
All about「子どもの鉄欠乏性貧血の原因・治療法」
Wikipedia「鉄欠乏性貧血」