2017.04.26
生後3か月の赤ちゃんが指しゃぶり…これって問題!?知っておきたい指しゃぶりのメカニズム

赤ちゃんの指しゃぶりはいつ頃まで続くものなのでしょうか。生まれて間もない赤ちゃんなら、指しゃぶりをするのは当然のことだと思えます。
でも、赤ちゃんがだんだん大きくなってくると「指しゃぶり、いつまでならしていてもいいのかな…?」と少し不安になる方もいるかもしれません。
生後間もなくの指しゃぶりは赤ちゃんの自然な反応
生後2~3か月までの赤ちゃんには、『原始反射』と呼ばれる反射行動がみられます。たとえば、赤ちゃんの手に指などを近づけるとぎゅっと握りますよね。大人をメロメロにするこの行動は『把握反射』といい、原始反射の1つです。
これ以外にも、口元に何かを近づけるとそれを口にして吸い付く『吸啜(きゅうてつ)反射』などがあります。
つまり、指しゃぶりは赤ちゃんにとって本能的で、とても自然な行動。生後1か月以降の場合には、成長過程の遊びの1つでもあります。あまりにも指しゃぶりをしすぎて手指が傷んでいる…などの場合を除いて、心配しなくて大丈夫。
また、赤ちゃんが指しゃぶりや唇を吸ったりしていると、「お腹が空いているのかな?」と気になってしまうかもしれません。単に反射で吸っているだけ、ということもあるので、こちらについてもあまり気にしなくて大丈夫ですよ。
指しゃぶりにはリラックス効果が!ただし、注意が必要な場合も…

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普段はあまりしないのに、外に出たり誰かが来たりといった変化があるときに指しゃぶりをする…という子もいるかもしれません。
指しゃぶりには、赤ちゃんの不安や緊張を鎮めてリラックスする効果もあるんです。ですから、無理にやめさせるのはNG! そのまま見守ってあげてください。
2歳以降も指しゃぶりをしている場合には対策を

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指しゃぶりはいつ頃まで続くものなのでしょうか。『把握反射』は1歳頃までと長く残りますが、『吸啜反射』は生後2~3か月までで、4か月頃になるとだんだんと消えていきます。
反射としての指しゃぶりは3か月頃までで終わっても、4か月~5か月になると手指の動きが活発になるので、身の回りの物をいろいろ掴んで舐めたり口に入れたりします。
2歳までは眠くなったときや退屈なときに指しゃぶりをする子も少なくありませんが、3歳を過ぎた幼児期後半になると、指しゃぶりを自然としなくなっていくようです。
指しゃぶりを長く続けるほど、歯並びや噛み合わせに影響があるといわれており、小児歯科医は「4~5歳を過ぎている場合は指導したほうが良い」と考えている方が多いそうです。
注意の仕方は“怒らないこと”が大事!
指しゃぶりをやめさせようと、子どもに「ダメでしょ!」「また指しゃぶりして…!」と怒るのはNGです。
指しゃぶりをやめさせるには、怒ったり注意したりするよりも、さりげなく注意や意識を逸らしてあげるのが◎。どんなときに指しゃぶりをしているのか、何が原因になっているのか観察して、子どもに合った対策をとりましょう!
暇なときにしている場合
何もすることがなくて手持ち無沙汰なときに指しゃぶりをしている子がいます。外遊びをたくさんしてエネルギーを発散する、手先を使うおもちゃを用意したり手を使った遊びを教えたりするなど、指しゃぶり以外にすることを与えてあげましょう。
眠いときにしている場合
眠くなり、うとうとしているときに指しゃぶりをする子は多いようです。こういう場合は眠るまで手を握ってあげると、子どもも安心できますし、自然と指しゃぶりも予防できて一石二鳥!
心理的なことが原因になっている場合
指しゃぶりをすると親の注意を引けると思ったり、不安な気持ちなどから爪噛みや指しゃぶりに走ったりする子もいます。心理的なことが理由になっているのでは?と思ったときには、ぜひ子どもとゆっくり向き合う時間を作るよう心がけてみてくださいね。
たとえば、膝に座らせて読み聞かせをしたり、ぎゅっと抱きしめてあげたりするなど、スキンシップを増やすのがおすすめです。
指しゃぶりで注意や対策が必要なケースというのは、あまり多くありません。ちょっと気になってしまうかもしれませんが、おおらかな気持ちで見守ってあげてくださいね!
Top Photo/Ana Blazic Pavlovic/shutterstock
参照/
日本小児歯科学会「指しゃぶりについての考え方」
保育ing「ミルクも飲まないくらい指をしゃぶっているのは異常なんでしょうか?」
All About「生後3ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイント」
「赤ちゃんの原始反射!モロー反射・吸啜反射・把握反射」
mamaPRESS「◯歳以降はやめさせたほうがいい?年齢別指しゃぶりの意味と対応法」

mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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