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2017.07.13

10人に1人以上は『小児期メタボ』予備軍!?子供の肥満が急増中!

10人に1人以上は『小児期メタボ』予備軍!?子供の肥満が急増中!

食生活が豊かになったと言われている現在、成人のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が様々な病気の引き金になることが注目されるようになってきました。

その大きな原因の一つは、“肥満”。そして近年では、子供にも肥満が急増していて、『小児期メタボ』が危険視されているんです! しかも、小児期に肥満だった子供の約70%が成人後も肥満になるというから、ちょっと心配になりますよね。

今回は、子供の肥満の現状とその対策についてお伝えしていきたいと思います。

肥満児急増の原因は生活習慣の変化!

文部科学省の調査によると、肥満傾向の子供が、30年で2~3倍に増えている そう。また、厚生労働省の調査では、6~14歳の子供のうち、太りぎみ・肥満とされる子供は、男の子で15.4%、女の子で13.2%を占めているんだとか!

では、どうして子供の肥満が増えてしまったのでしょうか。その理由の一つが“生活習慣の変化”にあるようです。

子供の肥満と関連していると言われている生活習慣の変化とは、大きく分けると“食生活の変化”と“生活リズムの変化”の2つ。それらの変化と肥満との関係についてみていきましょう。

(1)食生活の変化と肥満の関係

ここ数十年で日本の食生活は大きく変化していきました。食事の内容も、和食が中心から洋食の文化が取り入れられるようになり、栄養素が偏り、高カロリーの食事が増えていると言われています。

また、1日3食が当たり前だった食生活でしたが、現在は朝食を抜いてしまう人が増えているようです。

そのような変化は子供の食生活にも影響を与えています。特に朝食の変化は大きく、厚生労働省の過去の調査では、週に1回以上朝食を抜いてしまう子供が全体の10%以上を占めていることがわかっています。

1日のエネルギーとなる朝食を抜くと、食べたものが体内に貯蔵されやすくなってしまいます。実際に子供の時に朝食を欠食している回数が多い子供ほど、成人した際に肥満になりやすいという報告もあります。

(2)生活リズムの変化と肥満の関係

生活リズムの変化も肥満と関連があると言われています。学校が終わった後に塾や習い事に通う子供が増えており、子供の生活が夜型に移行している現在。毎日の夕食の時間は遅くなり、眠る前に摂取したエネルギーは消費されることなく、体に脂肪として蓄積されてしまうのです。

このような生活リズムの変化が肥満へと繋がりやすくなっています。

子供の肥満はどうして危険なの?子供の肥満が体に与える影響

では、実際に子供が肥満になってしまうと、健康にどのような影響を与えるのでしょうか。

子供のころに経験した食生活や生活習慣は、成人しても習慣化しやすいといいます。すると、成人しても正しい食生活や生活習慣を取り戻すことができず、小児期に肥満だった子供のおよそ70%が成人肥満になるともいわれています。

その結果、高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を併せ持つ、メタボリックシンドロームのリスクを高めてしまうのです。

どこからが肥満になるの?小児メタボ判断基準が知りたい!

自分の子供が肥満になるのかどうか、不安になりますよね。

子供の肥満は肥満度で表されています。肥満度とは、(実際の体重kg-標準体重kg)÷標準体重kg×100で表されます。幼児は、この数字が15%以上で肥満と診断されます。小学生以上は20%~30%が「軽度肥満」、30%~50%が「中等度肥満」、50%以上になると「高度肥満」と診断されます。

そして、肥満の診断基準を満たしていると、小児のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群) の可能性が。小児のメタボリックシンドロームは、血糖値や中性脂肪等、血液検査のデータと照らし合わせて判断されます。

厚生労働省が定めた6歳から15歳の子供を対象とした『小児期メタボリックシンドローム』の診断基準によれば、小学生は腹囲が75cm以上、中学生は80cm以上、あるいは、腹囲cm÷身長cmが0.5以上でさらに以下の条件のうち二つに当てはまると小児期メタボリックシンドロームと診断されるようです。

  1. 中性脂肪が120mg/dL以上(注)ないしHDLコレステロール40mg/dL未満
  2. 収縮時血圧125mmHg以上ないし拡張期血圧70mmHg以上
  3. 空腹時血糖100mg/dL以上(注)

注)採血が食後2時間以降である場合は中性脂肪150mg/dl以上、血糖100mg/dl以上を基準としてスクリーニングを行う(この食後基準値を超えている場合には空腹時採血により確定する)

子供の肥満を防ぐには?

将来的な健康にも影響しかねない子供の肥満を防ぐためには、周りの大人の力が必要です。次の3つのようなことに気をつけながら、食生活や生活習慣を今一度見直してみましょう。

  • 毎日3食バランスの良い食事を摂り、間食を控えるようにする。
  • ゲームの時間を減らして、子供と一緒に体を動かす。
  • 生活リズムを見直して、早寝早起きを進めていく。

大切な子供の将来のために今できることを考えよう!

朝食を食べない子供や、夕食時間・睡眠時間が遅い子供など、食や生活習慣の乱れた子供ほど肥満リスクが高く、小児期メタボリックシンドロームを促進させる要因であることが分かっています。そして、子供の食生活や生活習慣が変化した背景の一つとして、大人の生活リズムに子供をあわせてしまっていることも指摘されています。

大切な子供の未来の健康を守るために、今私たちが出来ることを実践していきましょう!

Photo/Inspiring/shutterstock
参照/ 働き盛りの健康づくりを考える メタボリック・シンドロームネット「「メタボリックシンドローム」という言葉を聞いたことがありますか?」
働き盛りの健康づくりを考える メタボリック・シンドロームネット「こどもの肥満が急増」
協会けんぽ健康サポート「子どもの体に異変あり―小児期メタボが増加中」
ヘルスケア大学「子供の肥満は食生活の見直しからはじめてみよう」

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記事提供:ならいごとキッズ マガジン

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