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2024.03.26

5~10歳が発症しやすい『もやもや病』を知っていますか?

5~10歳が発症しやすい『もやもや病』を知っていますか?

「もやもや病」という病気を知っていますか?このもやもや病、2つの年齢層で発症のピークがあり、実は発症年齢の一番大きなピークは5~10歳なうえ、日常生活の飲食や運動での動作が引き金となって突然発症しやすいというから、要注意なんです!

いったい「もやもや病」とはどのような病気なのでしょうか。

もやもや病は脳の血管に生じる病気

もやもや病とは、別名『ウィリス動脈輪閉塞症』ともいわれる脳の血管に生じる病気です。

脳の太い動脈の輪(ウィリス動脈輪)の終末部が細くなったり詰まったりしてしまうことで、脳に流れる血液の量が減ってしまい、脳の血液不足に陥りやすくなります。一時的な手足のマヒや突然ろれつが回らなくなるというような言語障害を引き起こすそうです。

血液が行き渡らなくなると、それを補うために周囲から細い血管を網のように作ります。そのときの脳血管が“もやもやとした血管”に見えることから、もやもや病と呼ばれています。

もやもや病で細くなる血管は“ウィリス動脈輪”という血管の環状交差点(ロータリーのようなもの)をつくっています。別名のウィリス動脈輪閉塞症はこれに由来するそうです。一方、脳細胞に血液を供給するため太い血管から枝分かれした細い血管が太くなり、不足した血液を補います。しかし、本来の太さ以上に拡張して多量の血液をおくるため切れやすく、脳出血を起こすこともあります。現在のところこの病気のはっきりした原因は解明されていません

5歳~10歳に発症しやすい!?子供のもやもや病に注意!

もやもや病の発症年齢は、5歳~10歳の小児期と、30歳から40歳の成人後がピーク時期といわれています。

子供の場合、過呼吸などで脳の血流が不足してもやもや病になるケースが多く、熱い食べ物を食べるのにフーフーと冷ます動作や、笛など息を吹き込む楽器の演奏時、息がきれるような運動などの日常生活での動作が引き金となって、突然もやもや病を発症するようです。

子供の場合は、マヒや、知能低下、けいれん発作などの症状がでます。マヒする方の側(右側か左側か)が発作のたびに変わるような場合はとくに、もやもや病が疑われるそうです。

患者数はどれくらい?

もやもや病は、人口10万人あたり6-10人程度いると考えられています。年々登録される患者数は増加傾向にありますが、必ずしも患者数が増えたわけではなく、病気が広く認識され、診断される機会が多くなったものと考えられます。

もやもや病はどんな人がなりやすい?

もやもや病には家族内発症するかたが10〜20%程度います。しかし「遺伝するかどうか」については難病医療センターは必ずしも遺伝するものとも遺伝しないものとも言えないとしています。

治療法は投薬のみ 脳卒中を起こすと外科的手術の必要も

もやもや症の症状は、その多くが一時的に発症し、数分から数十分で回復するのが特徴です。そのため病院の受診などが遅くならないよう、注意が必要です。脳の血管の閉塞に関しては、最初の診断時と同じ状態が何年も何十年も変わらない人もいれば、徐々に進行していく人もいるといわれています。そのため、定期的にMRI診断などを受け、症状をしっかりと確認することが必要です。

もやもや病の治療法としては、血液を流れやすくするお薬を使うことはありますが、投薬により症状を改善させたり、出血を予防したりする効果はないそうです。

脳の血管がつまり、脳卒中を起こしてしまった場合は、投薬し症状が安定した段階で、閉塞した血管の代わりに新たに血流を供給するためのバイパスをつくる外科的手術をすることもあります。

子供がもやもや病だとわかったら、激しい運動や、リコーダーやハーモニカなどの楽器の演奏は控るなど、日常生活に注意するだけでなく、手術も視野に入れて早めに専門医に相談するのが良いでしょう。

治療によって症状が安定すれば、日常生活に過度な制限もなく暮らしていけるといいます。適切な治療や管理を受けて学業生活を終えて就労されている方も多くいらっしゃいます。具体的には、約7割程度の患者さんは、症状的には安定して生活を送っていると見込まれています。

一方で、初発症状が脳出血や脳梗塞の場合は、運動麻痺、言語障害、高次脳機能障害などが後遺症として見られることがあります。小児では、明らかな身体的障害を持たなくても、慢性的頭痛などによる不登校、成人では高次脳機能障害による就労困難なども少なくないとみられているようです。

こどものころに発症した患者さんを長期に追跡した最近の調査では、適切な治療により多くの方が成人後も元気に過ごされていることが分かっていますが、まれに成人後に脳出血をきたす方がいる ことが分かっています。

もやもや病は、自覚症状がないまま進行していくことも多い難病だそうです。

とくに発症年齢のピークである小児時期は、子供自身で気づくことも難しいのではないでしょうか。身近な人がしっかりと観察して、「もしかしたら」と思った時点で早急に医師の診察を受けられるといいですね。

子供にもし今回紹介したような症状が見られたらすぐに気づいてあげられるよう、このような病気についても知っておきましょう。

参照/ 難病情報センター「もやもや病」
ミナカラ「子供にもなる気がつきにくい難病「もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)」の主な症状と治療法を知っておこう」
KOMPAS慶應義塾大学病院医療・健康情報サイト「もやもや病」

mamaPRESS編集部

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