2015.05.19
仕事も家庭も諦めない!『ロンキャリ女子』が急増中
リクルートが発表した2015年のトレンドキーワードのひとつにある『ロンキャリ女子』。
「仕事か家庭か」の二択ではなく、「仕事も家庭も」あきらめない。そんなロングキャリアを希望する女子高生、略して『ロンキャリ女子』が増えているそうです。
出産したあとも働き続けたい! 女子高生の6割がロンキャリ希望
リクルート進学総研が1400人超の女子高生を対象に「結婚や出産をしたあとも働き続けたいか?」と質問したところ、6割が「働き続けたい」と回答したそうです。その一方で「専業主婦になりたい」と答えたのは3割弱にとどまりました。
ひと昔前の女性といえば、結婚を機に仕事を辞める寿退社や、妊娠をきっかけに退職して専業主婦になる。この2通りが一般的でした。
ところが今の女子高生が生まれた1990年代後半というのは、共働き世帯が専業主婦世帯の数を初めて上回った時期にあたります。
物心がついたころから共働き家庭で育ち、働く母親の姿を近くで見てきた世代だからこそ、「仕事も家庭も両方こなしたい」という考えはごく自然なことなのです。
専業主婦はリスクが高い!? ロンキャリ女子のメリットは?
専業主婦は時間に余裕があるため、子育てに十分な時間をかけることができます。すでに子育てがひと段落している家庭なら、自由な時間をたくさん持てる、という大きなメリットも。
ただし、夫が失業したり病気などで働けなくなった場合、家計が立ち行かなくなる危険性をはらんでいます。
一方のロンキャリ女子=共働きなら、夫に代わって妻が家計を支えることが可能です。
お金にゆとりがあると夫婦のケンカも減りますし、妻が仕事で外に出かけることで生活にハリが生まれたり、対等に働くことで夫婦関係が円滑になる……など、さまざまなメリットが期待できるのです。
忙しく働く母親の影響から、筆者もロンキャリ志向へ
現在37歳の筆者も10代のころからロンキャリ志向でした。専業農家の家庭に生まれ、忙しく働きながらも家事と育児をこなす母親を見て育ったからです。
生後6ヶ月から保育園に通っていましたが、今でも思い出すのは楽しかった記憶ばかり。初めてしゃべった言葉は担任の先生の名前だったそうです。
「小さいころから保育園に預けるなんてかわいそう……」という声をよく耳にしますが、多くの人から愛情を注いでもらい、私自身はとても幸せな子ども時代だったと思います。
両親が共働きだったお陰でお金の苦労もせず、希望の短大まで進学することができました。
そんな自らの経験もあり、現在は5歳と1歳の子どもを保育園に預けて仕事を続けています。
昔のような終身雇用制度はなくなりつつありますし、夫が勤める会社が一生安泰という保証もありません。
万が一、夫が働けなくなったとき、精神面だけでなく経済的な面でも支えられる妻であり続けることが、夫と子どもたちへの愛だと思うのです。
『ロンキャリ女子』という言葉は単に今年のトレンドではなく、女性の新しい生き方として今後もますます増えていくのではないでしょうか。
文/深山由佳理
PHOTO/Vive La Palestina
参照/
『リクルートホールディングス』HPより『2015年のトレンド予測』
深山由佳理
高円寺在住のフリーライター。5歳の娘、1歳の息子のママ。短大卒業後、アルバイトのひとつとして始めたライターがいつの間にやら本業に。現在は女性コミック誌やオトナの通販カタ...
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