2015.07.22
働くママには死活問題! 育休中の保育所退園、どう思う?
第一子を出産した数年後、待望の第二子を妊娠し、出産! 新生児だけでなく、上のお兄ちゃんやお姉ちゃんのお世話に追われる日々…。
ところが近くに頼れる親や親戚もいない、というママたちにとっては、保育園は本当に頼れる存在だという方も多いのではないでしょうか。
しかしつい先日、第二子の出産に対して、一人目の子どもの保育園在籍のありかたについて問う問題が発生しました。
この問題について、賛否両論はあるものの私たちにとっても他人事ではありません。
迫られた“育休退園”問題とは…
埼玉県所沢市が、待機児童の解消対策として、2歳児までの子どもを保育園に通わせている親が新たに育児休業を取得した場合、預けている上の子どもを退園させるという制度を今年4月から開始しました。
こうした制度について今月、所沢市の保育園に子どもを通わせている保護者11人が、所沢市に対して退園の差し止めを求める訴えを起こしました。
「今回の制度で助かる人もいるとは思うが、保育園を増やさなければ根本的な待機児童対策にはならない」と訴えています。
これに対して所沢市側は「育児休業中は保護者が家庭で子育てできる環境にあり、少しでも待機児童を減らすためにも制度を設けた」と話しています。
一方、厚生労働省は、育児休業を理由に保育所が利用できなくなった場合でも、保護者が育児休業を終えて再び働き始めた際には優先的に利用できるよう市町村に求めています。ですが、必ずしも同じ園に再入園できる保証はないのです。
私たちは二人目以降の出産、こう乗り切りました!
では実際に育休をとり、二人目を出産した先輩ママさんたちの声です。
「うちの園では退園はすすめられませんでしたが、体を休ませたかったので、園に通わせていました。ただし、通う日数を減らしたり、定時より早めにお迎えに行っていました」
「園からは『お子さまをお休みされては』と提案されましたが、親の事情で園に行ったり行かなかったりはなのは子どものためにならないと思い、通わせています」
「退園させられる決まりです。正直、次の預け先が見つからなければ仕事に復帰できないので、今は不安でいっぱいです」
「両親や義理家族の協力あっての復帰でした。近くに頼れる人たちがいなければと思うと、子どもは一人でいっぱいいっぱいになっていたと思います」
多くの働くママたちは、気持ちよく育休がとれて赤ちゃんの世話に専念できていたとは思えないようです。やはり年子や年齢の近い兄弟は、保育園という施設がママの心と体をいたわるために本当に役に立っていたのではないのでしょうか。
お兄ちゃん、お姉ちゃんの声を一番に聞いてあげてください
一番大切なのは入園中のお兄ちゃんやお姉ちゃんの気持ちです。大人の政策に振り回され、せっかくできたお友だちや慣れ親しんだ園の先生方と離れ離れになってはとても寂しい思いをさせてしまいます。
また、赤ちゃんという新しい家族を迎えることで、不安な気持ちもあるでしょう。お友だちとの時間や、ママとの時間、お兄ちゃん達にとってどうすることがベストなのかよく考え、子どもの声にもぜひ耳を傾けてみてください。
今回、所沢市の打ち出した方針は『待機児童の解消』でした。なかなか保育園に入れなかったママは正直嬉しかったと思います。
しかし第二子の育休中のママにとっては職場復帰が見えず不安に感じている方もいますし、そのような現状況では、第二子に前向きになれないという方もいらっしゃると思います。
昨今は、働くママ・ワーキングマザーを支援してくれる動きも見えてきましたが、現在の日本では問題が山積みのようです。
今回のこの問題は多くの意見が飛び交っていますが、まずは待機児童問題の根本解決策が早く見つかることを願うばかりです。
文/sesami
参照/
待機児童と板挟み…悩む自治体 所沢育休退園問題
育休中は上の子が保育園退園なんてアリ!?