2016.01.13
痛みと向き合えば陣痛も怖くない! 『ソフロロジー式出産』に注目
自然分娩、無痛分娩、和痛分娩、帝王切開…お産の方法はいろいろありますが、中でも呼吸法で痛みを逃す『ソフロロジー』に注目している妊婦さんが、最近増えてきています。今回は筆者自身が三人目のお産で体験した『ソフロロジー式出産』について、詳しくご紹介します!
ソフロロジー式出産って?
もともとはスペインでおこった学問がフランスで産科に導入されたもの。その後、フランス版にアレンジを加えたものが、『ソフロロジー式分娩法』として日本でも広まっていきました。
『ソフロロジー式分娩法』とはひと言でいうと、「陣痛の不安や恐怖を、我が子に会うための喜びの痛み」とポジティブに捉え、日本の禅やインドのヨガ式の呼吸法で痛みを逃すお産の方法のこと。
妊娠中からイメージトレーニングを繰り返し、呼吸法を練習しておくことで、体をリラックスさせて陣痛をうまく逃すことができると言われています。赤ちゃんと一緒にお産を乗り越えることを目指す、とっても素敵な分娩法なんです。
ママも赤ちゃんも嬉しい! ソフロロジー式出産のメリット
陣痛、出産の不安・緊張が和らぐ
お産を前向きに捉えて痛みと向き合い、「陣痛は赤ちゃんと出会うために必要なもの」と意識することで、お産は痛い、怖いという想いはなくなっていきます。「産まれてくる赤ちゃんとの生活が楽しみで仕方ない!」と、陣痛や出産が待ち遠しいと思えるように気持ちも変化します。
母体への負担が少なく、産後の回復も早い
体をリラックスさせることで余分な緊張が解かれます。そのためお産がスムーズに進むので、母体への負担も少なく、産後の体の回復も早い人が多いです。24時間休みなく続く育児へも前向きに取り組めます。
会陰裂傷が少なくなる
体がリラックスし筋肉が柔らかくなっているので、会陰も伸びやすく、酷い会陰の裂傷を起こさずに済むケースが多いようです。
赤ちゃんに十分な酸素が行きわたる
陣痛は、ママだけでなくお腹の赤ちゃんにとってもかなりの痛みや負担がかかります。ソフロロジーの呼吸法で陣痛を乗り越えると、酸素が十分に赤ちゃんに届きます。また、ママの体がリラックスしているので、子宮や産道から余計な圧迫を受けることもなく、赤ちゃんにもベストな状態でお産を乗り越えられるのです。
妊娠中、陣痛がきたらやること
大切なのは、呼吸法とイメージトレーニングです。妊娠中に練習するのは、この2つだけ。
ソフロロジーの呼吸法は、口を軽く開け、ゆっくりゆっくり長く息を吐きます。息を吐ききったら、自然に息を吸い込みます。ポイントは「息を吐く」こと。痛みを感じて混乱すると、どうしても息を過剰に吸いがちですが、意識的に吐くことをすれば、自然に息を吸えるものなんです!
もうひとつは、イメトレです。息をゆっくり吸い込み、体中に酸素が行きわたることを意識します。できればあぐらの姿勢で、お腹に手を当てて、お腹の中の赤ちゃんを感じながら、陣痛から出産までの流れをゆっくりとイメージします。これをしておくことで、実際に陣痛がきたときでも、焦らずリラックスしてお産に臨めるのです。
産院がソフロロジー出産を取り入れていなくても大丈夫! 十分、独学でいけます。自分の好きな曲やリラックスできる音楽を聞きながら、とにかく「体をリラックスさせること」を練習しておきましょう。
そして陣痛がきたら、さあ本番! 練習してきた呼吸法を意識し、陣痛は赤ちゃんと会うための嬉しい痛みと捉えましょう。なるべく体を緩めて、お腹の赤ちゃんを感じながら、たくさん酸素を運んであげるようにイメージします。これだけで、普通の自然分娩よりも格段に、お産がスムーズにいくはずです。
ソフロロジーは無痛分娩ではないので、当然痛みはあります。でも、「陣痛が怖い!」とガチガチに体が強張っている状態よりも、ずっとラクにお産ができることは確かです。筆者も落ち着いてお産と向き合え、赤ちゃんが産道を通ってきているのがよくわかりました!
帝王切開の場合も、出産や育児をポジティブに捉える考え方は真似できますよね。これからお産を迎える人は、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
PHOTO/Philippe Put
参照/
ソフロロジー出産はじめてガイド
gooベビー「深いリラックスと前向き思考で、陣痛を乗り越える!【ソフロジー 1】」
水谷 花楓
東京の出版社で雑誌広告営業を7年間、その後、結婚して大阪に移転、リフレクソロジーの資格取得、受付嬢、社長秘書とやりたかった職種はすべてクリア!現在は、パンダで有名な和...
詳しくはこちら